・・・・こんにちは、僕はキリエル。
皆、久しぶりっ。
え〜と・・・・・、何処まで話したっけ？
・・・・あぁ、ケアティルがアレナ大会に出たトコまでか・・・・。
よし、それじゃあその後の事を、話そう。
ＲＯ ｔｈｅ ｓｔｏｒｙ ｔｉｍｅ
『Good-By・・・・』
第一話
↓START↓
「本当に惜しかったね〜」
「ですねぇ・・・・」
「・・・・・・」
僕達は、今、イズルードへ帰る途中だ。
もう日が沈みそうだった。
ケアティルは決勝戦で惜しくも敗退し、２位となった。
それだけでも、１位の人よりではないが、結構有名になったのだろう。
「言ったはずだ・・・・・。 俺は『腕試し』のつもりでアレナ大会に出場したんだぞ」
「そんな事言って、少しは優勝する気があったのでしょう？」
「フィリアさんの言う通り (笑)」
「・・・・・・・・・まぁ・・・・・少しはあったかもしれないな」
「やっぱりね」
「それにしても・・・・リナムちゃん・・・・結構疲れた様ですね」
「えぇ、もうぐっすりと(笑)」
リナムはアレナ大会が行われている間、疲れて眠くなったといって寝てしまった。
広い、アレナ大会の会場を歩き回ったのが原因・・・・だと思う。
リナムは、僕がおんぶしている。
まだ軽い内はいいんだけどなァ・・・・・。（←すっかりリナムの親っぽくなる）
イズルードについた頃はもう日は沈み、 月という光を放つ物が空に現れていた。
街灯と月だけが、夜のイズルードの道を照らす。
人影はなく、イズルードの外にいるのは僕達だけ。
冷たい夜風が肌にあたり、身を震えさせる。
・・・・・・。
・・・・・・。
コツ・・・コツ・・・・コツ・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・？
足・・・・音？
「フィリアさん、ケアティル、何か聞こえない？」
「えぇ・・・こんな時間に誰でしょうか・・・・・」
「キリエル・・・・まさか」
「そんな・・・っ、僕達の居場所はまだわかってないハズだよ」
「二人とも、なんの事です？」
「え、あ・・・い や、何でもないです」
そして、段々、足音の音は大きくなっていく。
・・・・・・。
・・・・・・。
バサッバサッバサッ。
・・・ ・・・。
・・・・・・羽の音？？？
なんだろう・・・・・結構大きな音だ・・・・。
バタッ！
えっ！？
倒れた音？
「ふ、二人とも！」
「あぁ・・・・・」
「人が地面についた音がしましたね・ ・・・」
「行ってみよう」
僕達は、足音、羽音がした方へと駆け寄った。
やっぱり・・・・・・。
そこには男の人と、一匹の鷹が倒れていたのだ。
「キリエル、この人にヒールを」
「わかりました、それじゃあ、リナムをお願いします」
リナムをフィリアさんに手渡し、しゃがみこんでその男の人にヒールをかける。
「何だろう・・・・・・服が焦げてる・・ ・・」
「服が焦げている？」
「うん・・・・火か何かでだよ」
「・・・・・」
「・・・・・・・・あっ！」
「どうした？キ リエル」
「ほら、ケアティル、この人・・・・！」
「ん・・・・？・・・・！・・・こいつは・・・・」
「二人とも、知ってる人なの？」
「はい・・・・。ラバース＝ジェノポックっていう人です」
「なら、そこにいる鷹は風歌蒼という奴だな」
「うん・・・・でも何で・・・・」
「・・・う・・・・・ん・・・・・」
「あ、気がついたっ」
ラバースは気がついてから少しし、体を起こした。
「・・・・・・・・・んん・・ ・」
「大丈夫？」
「・・・・・・・お前は・・・・」
「どうも。この前に、貴方に助けてもらったキリエルです」
「・・・・そうか・・ ・。ここはお前の居る街か・・・・・」
「えぇ・・・・そうですけど」
「なら・・・逃げた方がいいだろう」
「えっ？」
「ラバース、どういう事だ？」
「この前、お前達と戦っていた二人組が、一人仲間をつれて来て、俺を襲ったんだ」
「一体何で・・・・？」
「俺にもわからん。ただ、いずれ奴等はここに来る・・・・。お前達がここの居るとわかればいつでもお前達を攻撃出来る。この前の一件で、奴等とお前達今、理由はわからないが 戦っている様だからな・・・・急いだ方がいい。街の住人にまで被害が及ぶかもしれない」
「・・・・・それはまずいな・・・・・」
「・・・さて、俺は行かせてもらう」
そう言って、ラバースが立ち上がろうとした。
「くっ・・・・！」
しかし、体の痛みが激しく、立ち上がる事が出来ないらしい。
「動かない方がいい。もう少しヒールをしたら、立ち上がれるかもしれない。でも、それでも外に出るのは危険だ。だから、僕の家で少し休むといいよ」
「・・・・・・・くっ・・・。すまない」
「ラバース。奴等はいつ頃ここらへんに来るんだ？」
「わからない・・・・・。だが、すぐには追いつけまい。２、３日はかかる。逃走距離を離したからな」
「実は・・・・・そうもいかないんやな！」
「なッ！？」
後ろから、声がした。
僕達は振り返る、そして、驚きを隠せなかった・・・・。
「こんなにも早く・・・・・おかしい・・・・！」
「おかしくなんかないで？ちゃんと、俺の足でお前追っかけて来たで？ま、セネアとホートロームはゆっくりとこっちに向ってるけどな！」
「ガ、ガルバッ！！？」
大剣を片手で、『軽いわ』と言わんばかりの表情で持っている。
「俺の足なめたらあかんで〜。俺の足はデザートウルフ以上や！」
「ちッ！」
ケアティルは舌打ちし、サヤから剣を抜く。
「お前達は下がってろ！こいつは俺がやるッ！」
「へッ！この前の続きかッ、ええやないか！俺もやりたかったで！」
「ケアティル・ ・・・でも」
「いいから下がっていろ！！」
止めてもやる・・・そう判断した僕とフィリアさんは、ラバースと風歌蒼を連れ、後ろへと下がった。
「さぁて！こいつとの勝負ちゃっちゃとケリつけて、悪魔殺るとするか！いくでぇ！」
「こいッ！！」
ガルバが大剣を片手に、ケアティルに向かってって走りこむ。
ケアティルも走りこみ、互いの剣をぶつけた。
剣の当たる音が何度も、何度も鳴り響く。
「そうや！もっとや！まだまだ終わらへんで！！」
最初は、二人の力は互角に見えた。
しかし、ガルバの余裕から、ガルバは手加減していると判断出来た。
「ガルバッ！本気を出せッ」
ケアティルのプライドがそれを許さなかった。
しかしガルバは笑みを浮かべ、無言でそのままケアティルと剣をぶつかりあわせた。
「う〜ん。そろそろ終わりにせぇへんか？」
ガルバは余裕に満ちた顔で言うと、バックステップし、ケアティルから距離を離した。
ケアティルはガルバに向って、走り出した。
「悪いが、お前は俺には勝てへんな」
ガルバは両手で大剣を両手で持ち、大きく縦に振り、すぐさま、横にも振った。
すると、剣圧による十字架の形をした衝撃破が現れた。
「ケアティル！危ないッ」
僕は叫ぶが、遅かった・・・・・。
ケアティルは衝撃破をモロに喰らった。
「・・・・、キリエル。このお二人とケアティルを連れて今よりもっと後ろにいっててください」
「え？・・・・フィリアさん・・・・？」
フィ リアさんは僕にリナムを渡し、前へ出る。
「フィ・・・フィリアッ！来るな ！」
立ち上がる事すら辛いケアティルが痛みを堪えて立ち上がる。
「ケアティル、貴方の気持ちはわかります。でも、今見る限り貴方はあの男には勝てません」
「なんだとッ？」
「プライドを傷つけてしまうかもしれませんが・・・・後ろへ下がっていて下さい」
「俺はまだたたかえ・・・・」
「どう見ても戦える様には見えませんよ。私の言うとおり、後ろへ下がっていてください・・・・・・！！」
「ッ・・・・」
いつも、暖かいオーラに包まれていそうなフィリアさんから、一瞬、寒気を感じた。
ケアティルもそれがわかったのだろう。仕方なく、よろめきながら 僕達の方へと来た。
「待って、今ヒールをかけるから」
僕はケアティルの傷口に手を当て、ヒールをかけた。
「女が俺に勝てると思っているのか？」
「やってみなければわかりませんよ」
「ほぅ・・・・・・」
＞＞＞ 管理人より ＞＞＞
ムナックさんには、いつも楽しい小説を送っていただいて感謝でございます。
読者の一人として、次回が楽しみであります。
えぇ・・・・楽しみですよ・・・・・・！
『いつも暖かいオーラに包まれていそうなフィリアさん』が何をしでかしてくれるのか！（ぉぉ）。
変身でもするんでしょうか・・・・・・。
え？ 巨大化！？ マジすか！？（違）
（上記は気にせず、これからも作成頑張ってくださいね〜）