やあ、こんにちは。
早速だケド、話の続きをしようか・・・・。
リナムにフィリアさんと、ケティアルの紹介をした次の日のコト。
僕は魔法都市ゲフェンにある、ゲフェン魔法学校の教師をやっているってのは、前に話したよね？
その魔法学校での話しをするんだったね。
授業が終わり、休み時間になった時、僕の教師用机の近くにある机で勉強をしている生徒二人の話をしようか・・・・。
前に『起こったこと』って言ってたけど・・・・起こったコトとは・・・・言わない・・・・かな？
RO the story time
『キリエルの話』
第三話
↓START↓
そういえば、リナムのコトなんだケド、学長からも許可を取り、全然平気だったよ(笑)。
リナムは、見た目は可愛い方だから、ちょっとオッサンっぽい学長もその可愛さに負けたって言うか・・・・(笑)。
廊下を歩いている時、リナムはキョロキョロといろんな所を見ていた。
よっぽど学校が珍しいんだろう。
いずれはリナムもこの学校に入学するのだろうか？
その時は・・・・・・教材費とかって僕が払うのか？(汗)
ま、まあ、その時 その時・・・・ハハハ(苦笑)。
ある授業が終わった後の休み時間。
こんな話があった・・・・・・。
僕の教師用机とある生徒二人の机が近かったから、聞きたくなくても聞こえてしまっていたよ。
「ねぇねぇ、知ってる？」
「ん？何が？」
彼女らの名前は、テイラとレピア。
僕から見て、右にいる方がレピアで、左側の方がテイラ。
両方、性格は似ている感じで、見た目は結構違う。
テイラは腰まで伸びている髪、青い目をしている。
一方、レピアは首を少し通り過ぎる程の長さで、普通の人の様に黒目。
別にテイラの目の色が変ってワケでは無い。
テイラはルーンミッドガッツ王国内出身では無く、ミョルニール山脈の北に位置するシュバルツバルド共和国と言う国出身で、シュバルツバルド共和国の人達は皆、青い瞳を持っているんだ。
実は、運河の都市アルデバランは、シュバルツバルド共和国最南端の都市なんだ。
知ってた？ちょっとしたマメ知識だよ♪
さて、二人の話の内容を話そうか。このままだと、僕の知識自慢になりそうだから(笑)。
「この前のコト、知らないの？」
「う〜ん。知らないな〜・・・・・」
レピアは『この前のコト』と言うのをちっとも知らないようだ。
「それじゃ、一から教えるね。２、３週間前の話なんだケド、アルベルタから出る高速船が、落雷で沈没しちゃった事件があったの」
「うんうん」
そう言えば、そんな話もあったなァ・・・・・。
２、３週間前、客を乗せ、アルベルタから出た高速船がイズルードに向っている途中、落雷により沈没してしまった事件があった。
その日は、雲色が悪く、雨どころでは無いと、その日の朝から予測されていた。
だが、このくらいの天気で仕事を中断するんじゃ海の男じゃない。第一、高速船だから、雷が振る前に到着くらいできるだろう。
そう思っていた船員、船長は、乗客を乗せた高速船を飛ばした。
しかし、雷が落ちると予測された時間よりも遥かに早く雷が落ち、高速船は沈没してしまった。
その後、アルベルタに泳いで戻ってきた生存者約１５人。プロンテラ警察団とプロンテラ騎士団が船を調査し、死亡者を約１０人発見。
そして、生存者の中にいた人達の話も聞き、行方不明者３人。死者約１０人の中に、船員全員と船長も入っている・・・・・・・。
このような、残酷と言えば、残酷な事件があった。今のは、新聞に書いてあったコトをそのまま言ったんだケドね。
記憶力はいい方じゃないから、ちょっと省略してたり、違う部分があるかもしれないから、僕の言ったコトを信じきらないでね。
「で、この前、プロンテラ騎士団の懸命な捜索で、行方不明者の二人が見つかったらしいの。でも、今だにもう一人は見つかってないみたいなの」
「ふ〜ん・・・・・」
ほ〜・・・二人見つかったのか〜・・・・・よかったよかった。
「多分、もう一人の行方不明者さん。バイラン島で楽しんでるんじゃないのかな？」
「そっか〜・・・レピア！今度騎士団さんや警察に報告しよっか！」
待て待て待て待て待て待て！！
いない いない いない いない！！
第一、食料も何も持ってなくて、雷のせいで船が吹っ飛んで服とかがボロボロの人だったら、すぐに近くにいた人がおや？と思うと思うぞ？
第二(？)、イズルードの方が近いし、バイラン島に行くハズ無いってば！
「でも〜。警察とか騎士団とかコワソ〜」
「そっか〜・・・・・」
納得するなよ。
「あ、そうそう、こんな話知ってる〜？」
レピアが話題を切り替えた。
まだ高速船沈没事件に対して、思っているコトはあるが、話が切り替えられた以上、しょうがない。
「ドッペルゲンガー事件！！」
・・・・ドッペルゲンガー事件・・・・？
「ドッペルゲンガー事件？テイラ。そんな事件あったっけ？」
「うん。多分、そんなに広まって無いからレピアはわかんないかも」
「ふ〜ん・・・・・」
「アルデバランの近くで、シュバルツバルド共和国内の街で起こった事件なんだケドね」
「うんうん」
「街の外で、ある商人さんが、アイテム求めて三千里って感じで歩いてらしいの」
いや、三千里はオオゲサだ。『○○尋ねて三千里』のパクリだ。
「うんうん」
「でね、その商人さんの話なんだケド・・・・・・」
「うん・・・うん！」
何か深刻な雰囲気になってきたよ・・・・・。
「『私はある時、アイテム求めて三千里と言う感じで、街の外を歩いていたんですよ』」
ってかその人もアレをパクりマシタか・・・・・。
「『簡単に、ポリン人形などをポリンから手に入れようとした時、急に雷が振ってきたんですよ。雲色は悪くも無く、絶好の冒険日和と言う感じで、雷なんか振らない天気の時にです。私に向って落ちてきたので、死ぬ気でダッシュして雷を避けました。すると、一人の男の子がいて「あ、避けられた？」と言ってきたんです。「誰だい。キミは！？」って私が言うと「名乗る程の者じゃないよ。と言うより、名乗れないんだケドね」そう言って、詠唱を唱え始めたんです。それで、男の子が魔法使いと言うコトがわかったんです。また雷を落としてきて、今度は本当に地獄へ落ちる気で走りました。男の子は追いかけてこなくて、ほっとしました。あの雷の威力は子供では到底身に付けるコトができません。多分、アレはドッペルゲンガーが化けた奴だと、私は思っています』・・・・って、その人が、新聞記者さんに話してたそうだよ」
「ふ〜ん・・・・・。奇遇だね。両方、雷が出てくる事件だもんね」
「何か繋がりがあるのかな〜？」
「無いでしょ〜」
「でもさ、わかんないよ？もしかしたら、そのドッペルゲンガーが、高速船を沈没させた張本人かもしれないんだから」
「そっか〜・・・・・」
いや、テイラの言葉に惑わされるなレピア。
いくら両方の事件が雷が出てくると言っても、それは有り得なさすぎだと思う。
なぜなら、あの時、高速船が沈没した場所はイズルードとアルベルタをわたるちょうど中間あたりの海で雷が落ちたんだ。
船に乗っていない以外、犯行は無理だ。第一、自分までも巻き込まれる。
いくらドッペルゲンガーとは言え、船に乗り込むのはまず無理。できたとしても、乗り込むワケが無い。ドッペルゲンガーは相当の知恵の持ち主なのだから。
「それじゃさ！私達すごいじゃん！探偵並みだよ！」
待て待て待て待て！！
落ち着けレピア！！
あなたの推理は間違っている！！
なぜならその犯行は彼しか成し得ないのだから！って、ついついノッってしまった（汗）。
「それじゃ明日騎士団さん達に私達の推理を聞いてもらおう！」
はしゃぐレピア。
「でも騎士団さんって怖いんでしょ〜？」
「そっか〜・・・・」
さっきと同じコト言ってますよ。
「それじゃさ！今度私達二人で高速船沈没事件の犯人を捜そうよ！」
「いいね〜」
絶対にためた方がいいと思う。
沈没事件は人の手によって行われたモノとはまだ判断できていない。
と言うより、普通は人の手で行うことはできないハズだ。
沈没事件の詳しい情報のコトは、新聞の一部を取り上げたコトだケド、ここからは僕が推理してみよう。
まず『普通は人の手で行うことはできない』と言うのは、乗客の中には、マジシャン、ウィザードが一人も乗っていないからだ。
（マジシャン、ウィザードが乗客として乗っていなかった ・・・はとっても詳しく載ってる新聞の一部）
さっきも言ったよう、ドッペルゲンガーの仕業と考えても、無理な話。
でもあるコトをすれば・・・・・・ドッペルゲンガーでも、人間でも成し得るコトができる・・・・・・。
・・・・それを教える前に・・・・。
「二人とも、犯人を捜すだの、騎士団に話しに行くだの、やめたほうがいいよ？」
近くで聞いていた僕はようやく口を開いた。
「え？先生、どゆこと？」
「簡単に言えば、二人が危ないからだよ。もし二人に何かあったら、親が心配するでしょ？あと、騎士団との面会なんて、やろうと思ってやれるもんじゃない」
「そっか〜・・・・・」
レピアがボソッとそう呟いた。
「ネ〜・・・・・お母さん心配しちゃうか〜・・・・・」
「そうそう」
僕は少し笑って言った。
「ま、騎士団の方には、先生が言う前から行かなかったと思うんだけどね」
「うん、先生に言われるまでも無いよ！」
・・・・そうですか。一応、マジで行くかもしれないと思って言ってはみたが・・・・。
その後、チャイムが鳴り、休み時間が終わった。
授業中、休み時間中、リナムは僕の近くに使われていなかったイスを出しで座らせていた。
あの二人の話をしている最中も、ずっとだ。
授業の話をしていても詰まらないと思うから、今度の話は学校から返って来た時の話をしようね。
そうそう、沈没事件で、ドッペルゲンガーと人間でも、沈没させる方法があるって言ったよね？
皆、わかったかな？
多分、僕の考えは多分合っていると思うんだケド・・・・・。
もしかしたら、僕の考えよりも有力な推理を皆はするかもしれないね。
それじゃ、簡単に僕の考えを説明するよ？
まずは、一人での犯行でなく、二人での犯行。
一方がマジシャン、ウィザード。もう一方はアコライト、プリースト。
まず、テレポートを使い、外から船に乗り込む。
テレポートする相手に触れていれば、ほかの人もテレポートするコトができる。
そして、船に乗り込んだマジシャン、ウィザードは詠唱を唱える。勿論、ライトニングボルとや、ユピテルサンダー、雷系の呪文の詠唱をだ。
そして、詠唱を唱え終わった後、雷が落ちてくる前に、アコライト、プリーストはテレポートし、街に戻ってくる。
これはかなりの芸当だから、こんな危険な選び方をするとは思えないけど、これしか無いと思う。
もしこれ以外にあると言えば、簡単に、船が出発する前に忍び込み、船が大分街から離れた時、さっき言ったコトをする。
しかし、このやり方だと、ちとキツイ。
なぜなら、船の見回り、警備は厳重だ。
大切な食料なども運んでいる為、すみずみまで船員は見回る。
それに、５人あたりで見回りをする。どの船もこうだ。
流石に、逃れるコトはできない。
それに、殺害は難しい。
二人一組でいる場合もあるからだ。
そうじゃないとしても、殺害すれば、目立つ事件になる。
そうなれば、騎士団や警察が調査にくる為、厄介だと犯人は思う。
だから、雷を落として『事故』と言う形で終わらせようとした。
こう、僕は考えたんだ。でも、これは二人だった場合なので、もし一人で犯行を行った場合だと、まだわからないんだケド・・・・ね。
それじゃ・・・また今度。
＞＞＞ 管理人より ＞＞＞
はい！ と言うわけで送って頂きました、『キリエルの話 第三話』終了です！
今回で正式に物語の題名が決まったようですね。
『RO the story time』ですか。
管理人は英語理解力が猿以下なので、小説を書くにしても題名を英語にすることは滅多にありません。
・・・・滅多に無いというか・・・無い・・・？
ま、まぁそんなことはどうでもいいですね。
ムナックさん、まだ１２歳とは思えない小説をいつもありがとうございます♪
船が雷の直撃を受けて沈没ですか。
ふむ・・・・・無差別テロですか？（笑）
誰かを狙って行った行為なのか、それとも誰でも良かったのか。キリエルの推理は正しいのか。
そして、真犯人は誰なのか。
雷を操るドッペルゲンガー（？）は、これからどう物語に絡んでくるのでしょうね。
乞うご期待！ です（笑）。