「終わったーー！」

そう、終わった。

「・・・・・全く持って面倒だった」

一人の少女は救われ、そして。

「・・・・・」

　僕らも救われた。

マグヌグヌスエクソシズムは見事成功し、フィリアさんの意識を支配していたバフォメットは、浄化され、完全に消えた。

フィリアさんは気絶している。まぁ、明日には起きられる。

さて、と。

もう一つ仕事があるんだなー、これが。

「すまんな」

「いえいえ。それより、ケアティル、何か言う事は無いかな？」

「・・・・感謝する」

素直じゃないな〜。ラバースさんはちゃんとお礼言ってくれたのに。

「えーと、風歌蒼、でしたっけ。その鷹」

僕はラバースさんに訊く。

「あぁ、そうだが」

「風歌蒼は傷の方は平気ですけど、飛ぶには日数がかかります」

「そうか・・・・、わかった。ありがとう。俺はもう行く。じゃあな」

「ラバースさんって、何処行くんですか？」

「さぁな、わからない。風の吹く方気の向くままに旅をしている。この風歌蒼とな」

ラバースさんはまた一礼すると、風歌蒼を肩に乗せ、夜のプロンテラフィールドを歩いて行った。

さて・・・・。

僕は、リナムの方を向いた。

「リナム」

「キリエルお兄ちゃんっ」

リナムはこっちに走ってきて、僕に抱きついてきた。

この子はホントに・・・。凄い子だなぁ・・・。

でも・・・・。

今、リナムの目には、大粒の涙が溜まっている。もう溢れ出しそうだ。

「泣いていいんだよ、リナム」

リナムは泣いた。

気の済むまま泣いた。

この子は救われた。

RO　the　story　time

『〜Good-bye・・・・〜』　

―ＥＰＩＬＯＧＵＥ―

「でも、良かったですね、キリエルさん」

「うん？何がですか？」

「このイズルードにも、学校が出来まして」

「でもまぁ、僕はもう教師やってませんから」

「リナムちゃんの事ですよ」

戻ってきた、普通の一日。これが、ずっと続くのだ。

続くのだ。

・・・・・・・続いたらいいのになぁ・・・・・・・・・。

現在はフィリアさんが僕の家でお茶を飲んでいるところ。世間話したり、ケアティルの話をしたり、色々・・・。

「それにしても・・・・」

「？」

「あの時は本当に迷惑をかけて、本当にすいませんでした」

あの時。

バフォメットがフィリアさんの体を乗っ取った時の事だ。

「もういいんですよ。こうしていつもの一日を遅れてるわけですから・・・・。終わりよければ全て良し、ですね」

「ありがとう」

「そんな、お礼を言われる事じゃ・・・・・」

「あれから３年、色々ありましたね」

「そうですね・・・・」

ケアティルがどっかいっちゃった。・・・・もとい、旅に出た。

クリスマスの日、僕はサンタクロースになったり。勿論リナムにプレゼントを・・・・ね。

そして・・・・・・。

リナムが小学校に入学しちゃった。

これは大問題になった。いや別に悪くは無いんだけどね、ほらやっぱ学費高いじゃん？これからが大変なんだ。ほんとに。

これから中学、高校と行くんだろうなぁ・・・・・。

いやでも、初めて会った時は人を避けてたからなー・・・・。大丈夫かなー・・・・。嗚呼、心配すればするほど心配に・・・。

嗚呼、すっかり保護者な僕(泣)。って、前までこんな感じだった。

・・・・あ。

初めて会った、時・・・か。

あの時は、突然だったよなー・・・・・・・。

リナムと初めて会った時の事を、僕は思い出した。

名前を決めてやったんだ。そう、リナムって。リナムは、『リナム』って名前に喜んでくれて、あの時はほんと驚いたよな・・・・。

今では、良い思い出。良くない思い出も、途中あったけど、今こうやって平和でいられる。

今は、幸せの時を、送っている。

・・・。

たったったった。

誰かが走っている。靴の音がする。段々、段々こっちへとやってくる。

ドアが開かれた。

「キリエルお兄ちゃんただいまー！」

「お帰り、リナム」

３年経った今、リナムはすっかり大きくなって、友達も出来て、とても幸せそうだ。初めて会った時と比べると、そりゃもうすごいギャップがある。

「あれ、フィリアお姉ちゃん来てたんだー」

「おじゃましてるわ、リナムちゃん」

全てが、普通に、平和に、幸せに。

そして今に至るんだ。

僕のお話は、これでお終い。ここまで聞いてくれて、ありがとう。

またいつか会う日があれば、一緒に話が出来ればいいなぁ・・・。

それじゃ、またいつの日か。

Ｆｉｎ

―後書き―

はいー。作者だったりするひで丼もとい、ムナックでござりまする。

途中から２だ２号だと呼ばれつつ、作者名が、『ムナック(２)』となってしまいました。一瞬、何が２なのか、と思いましたよ。

二人目？伝説二号の事？それとも何？と、ハテナマークを出していました。

いやはや、ここまで読んで下さった方に感謝感謝雨霰！

もう滅茶苦茶になっちゃった感じでしたが、ここまで読んでくださり本当に有難うゴザイマシタ！！

アオさんにもとても感謝しております！

でゎ(^o^)丿

　＞＞＞　管理人より　＞＞＞


　完結おめでとう2！
　よくぞ最後まで書き終えた2！
　ハッピーエンドありがとう2！

　そして、全てのROプレイヤーに。

　おめでとう。

　はい、意味不明。ごめんね。こんな管理人で。

　2よ。君はこれからもっともっと、良い小説を書けるようになるだろう。
　（これからたくさん書けば）

　2よ。私は君に期待している。
　（これからたくさん書くのだ）

　共に精進していこう。
　そして目標は、『自分の書いた文章で読み手の心を打つ』
　これで。

　笑いでも、感動でも、涙でも、感嘆でも。
　心を打つのは、とても難しい。

　でも、やろうと思う気持ちがあって、
　たくさん書いて、
　たくさん失敗して、
　でもそれでも、書き続ければ。

　いつか必ず、書けるようになる。

　最初は誰だって、文才なんて持ってない。

　育てよう。



　次回作、期待してます。



　

＜　■


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