〜 わんでい 〜



あるところに。

水池という名のプリーストがいました。

野宿した翌朝、彼は、目が覚めると、ポリンになっていました。

隣には一緒に旅をしている彼女―――剣士のすいれんがまだ気持ちよさそうに眠っています。

水池は状況を把握しようと脳をフル回転させましたが、まったくもってこうなった原因がわかりません。

しばらくすると、彼女が目を覚ましました。目をこすって、水池の名を呼びます。

返事はありません。

すいれんは不思議に思って辺りを見回しました。

そこにいたのは、ポリン一匹。

ポリンは何かを伝えようと必死です。

すいれんはポリンをまじまじと見つめてから、

剣を構えました。

え！　殺すんですか?!

ポリンは冷や汗が流れました。

ポリンは涙を流しました。

すいれんは剣を構えたまま、そこにベトベトをおいてみました。

おいしそうなにおい（笑）につられて、水池は泣きながらも引き寄せられました。

ぱくり。

おーいしーい！

やみつきになりそうでした。

涙もかわきました。

彼女の視線は冷めていました。

ポリンは、また冷や汗が流れました。

彼女は空を背に微笑みました。

それは天使のような。

悪魔の笑みでした。

にげろ！　水池！


　………………


彼女の剣は見事にポリンにヒット！

傷を受けたポリンは人に姿を変えました。

そう、水池に………。

こんどはすいれんが冷や汗を流しました。

そして、ひとこと。

「ごめんねー。みーちゃんだとはつゆとも思わなかったよ〜」

誰もふつう思わないでしょう。

ひとがポリンになっているなどと。

なぜ水池がポリンになったのかはやっぱりわかりませんでした。

それよりも、回復してやれよって感じでした。

でも、元に戻れたので、

めでたしめでたし。



「ベト、たべる？　みーちゃん」

「たべません………」






あとがきらしい


職場で、お昼休みに、20分であげました。

　勢いってすごいっス。

　そしてｺﾚﾊ蒼への挑戦状………(ﾍﾞﾄ